東京高等裁判所 昭和56年(行ケ)16号 判決
請求の原因1ないし3の事実は参加人と被告との間に争いがない。
参加人は、本件審決について本件考案の要旨認定に関する部分を認めるのみで、その余の部分である本件考案を無効とした認定判断、すなわち引用例の記載内容及び慣用技術の存在、右引用例と本件考案との対比及び右引用例と慣用技術とから本件考案がきわめて容易になしえたとの認定判断をすべて争つている。ところで、本訴は実用新案の登録無効審判請求事件につきこれを認容した審決に対する取消訴訟であるから、審決に示された登録無効事由は実用新案法三条により無効請求人である被告においてこれを立証すべきものと解するのが相当である。しかるに、被告はこの点についてなんら立証をしないから、審決は取消を免れない。
よつて、審決の取消を求める参加人の本訴請求を正当として認容することとする。